フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。
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■ 孤立した要因 ■
今でこそ親同士が集ったり、そうでなくてもスマートフォンやパソコンなどで情報を集めやすくなっていますが、自分のときはまだそういったものが整っていないころの話です。
母も学校説明などに行くぐらいには外に出てはいましたが、基本的に誰とも当たり障りなく接し、自分の意見を夫を含む他人に通そうとすることもほとんどなく、言われるのはいつも
「グチや文句をまったく言わない人」
誰とも付き合う反面、近所に友人と呼べるような深い付き合いの人も、自分から見ていて少なかったように思います。よく言えば誰とも付き合う、悪く言えば本心が見えず何を考えているかわからない性格。
自ら情報を収集するなどのことはなく、したがって規定などではなく内部で伝統的に言われていることは、知らなかったのだと思います。自分としても収集できればよかったのですが、何しろ大半は別の中学に行く小学校でしたので、話題の主な部分はもうひとつのB中学校がほとんど、自分が進学したA中学については話題にのぼることはほとんどありません。
このことと重なりますが、母は他地域から嫁いできたため、地域の情報というのも知りません。祖父母には
「おじいちゃんやおばあちゃんの世代とは、事情がちがう」
との理由から、自ら尋ねることもしなかったようです。
それなら父はと言いますと、父はそういった話題には完全に疎くて母まかせでした。文字通りの会社人間で、子どもをつれて遊びには行ってくれたのでまったく家庭の中にかかわらなかったわけではないですが、母には
「パートなんかするな、家にいればいい」
車の免許についても
「女がそんなものを取らなくていい」
と言う人でした。進学などについて母にほとんどまかせきりにしていたくせに、なぜか高校の名前などはよく知っていて、
「お前はどこの高校に行くんだ?C校か?D校か?それともE校か?」
と尋ねては弟を悩ませていました。なぜ悩んでいたかというと、3校ともいわゆる昔から伝統のあるトップクラスのレベルにある高校で、そんな高校名をいとも簡単に口にしていました。
「お父さんは高校については何もわからない」
と自分で、しかも笑いながら言っていたとおり、高校のレベルは時代でも変動するでしょうし、本当に知らなかったのかもしれませんが、
「あれは絶対にわかって言っている」
と弟がよくグチを言っていたことを思い出します(高校だけでなく、大学も同様でした)。いわゆる名前の通った会社に勤めていた父ですので、父にとっては名前が多くの人に認知されていることが価値感を大きく占めるものでした。
母が外に出なかったから情報を得られなかったのではないかと言いましたが、もしかするとその逆で、
「本当は母は外に出たかったのだけど、出させてもらえなかった面もあったのではないか」
とも思います。
親戚もみな遠方で地域の事情がまったく異なるので、一意見として参考にはなっても、地域特有の生きた情報を入手する際にはかなりのマイナス点だったでしょう。
もうひとつ情報がなかった要素として、自分が第一子であることもあるでしょう。もしこれで自分が弟の立場だったら、
「あのときはあんな感じだったから」
と、対策を立てやすかったのではないかと思います。
こうなると、生かせる情報のない中で親は自分にどういう対応をしたか。これについては、少し後で語ります。
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プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
14
Webサイト:
性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
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