フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。
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■ どうせ自分なんて ■
学校を休んだ初日は途中までは行ったんですが、途中で足が動かなくなり、すぐに家に引き返しました。家に引き返すことを決めると、不思議なことに自然と足は動くのです。
当然母に責められます。担任にも、すぐに連絡がいきました。
「もうすぐ実力テストがあるから、それは受けると約束してくれる?」
電話越しに話した担任との約束を守りましたが、解答用紙に空白があることが自分として許せず、感触として1学期の期末テストよりも悪いなとわかりました。
このままじゃ高校に行けない。高校に行けないのだから大学にも行けない。
どうして高校にこだわっていたのかと言うと、大学に行きたかったからです。ではどうして大学に行きたいとこだわっていたのかと言うと、その当時あこがれていた職に就く夢をかなえるためには、大学に行ってそれ相応の試験に合格しないとなれなかったからです。
自分が大学に行けなくなるかもしれない恐れよりも前に、母の顔が浮かんできました。また成績が悪かったとわかった母からは、何を言われるか想像がついていました。いい成績を取らなければどうなるか、責められると。
あとでハッタリだとわかったときには、よくもこんなウソをついてくれたなと思ったものですが、では、母がなぜこのハッタリを堂々と言えたかと言いますと、「情報が少なかったこと」と、もうひとつ「自らが通ってきた道」だったからです。母が言うのは自分が実際に受験したときの方法・地域の状況でした。祖父母に対して「おじいちゃんやおばあちゃんの世代とは、またちがうから」と言っていたのと同じことを、自分自身もしていたのです。新しい情報がない中で優先される事項が、母自らの経験のみになってしまっていたのです。
ところが当時の自分は、へえ、そういうふうになっているのか、と思うしかありませんでした。あまりに母が自信満々に理由まで添えて言い、自分としても否定し覆せる要素を持ちえていなかったので、母が言うことを信じるしかなかったのです。将来の夢で考えた場合でも、商業、工業などの高校ではなく普通高校に通いたい。なぜなら自分が就きたい職業は、商業や工業に詳しければなれるものではなく、いわゆる頭のいい人がなるものだから。そのためには、それなりの水準にある高校に通わないと大学には行けない。それなりの水準にある高校に行くためには、トップの成績を取らなければいけない――。
自分の夢が崩れそうな不安と同時に、このままでは自分は母に見放されると思いました。どれだけ自分なりにがんばっても、
「今までがんばったって言うのなら、次はその倍、さらに倍とがんばりなさい。他の子はもっとがんばっているんだよ?」
の言葉で一掃されることが予想され、自分なりの努力以上の努力をしなければいけないことに、疲れを感じました。どれだけ勉強ができたとしても、いつまでたっても母からほめてもらえる、認めてもらえることはないんじゃないかと感じ始め、いつまでも批判の目に晒され息苦しくて仕方のない家は、自分にとっていやな場所でしかありませんでした。
同時に、親の理想にこたえられない自分、思うとおりに結果を出せない自分、将来が見通せない自分――。こんな自分なんか、いないほうがマシなのではないかと思い始めました。
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プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
14
Webサイト:
性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
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