フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。
Posting of comments like the following will be declined:
・Comments other than Japanese.
・Comments that seems to be in Japanese through translation website.
■ 学校に行かなくなる・2 ■
そうこうしているうちに、初めてのテストの時期を迎えました。まだ習った範囲も少なく、どう勉強したらいいのかもわかっていなくて、テストの点数は小学校のころに比べると低いものでした。小学校のころのテストは単元ごとだったし、特に難しいとは思ったことがないのだけど、中学に入るとさすがにそうもいかないんだな、と痛感したテストでもありました。
それでも学年順位では真ん中より少し上。どう勉強したらいいかわからなかったにしては、この数字は妥当だと思えたので、自分としては何も悪びれることなく、親に個表を見せました。この個表には、各教科のテストでの点数が記入されています。
それを受け取った母は、一瞬にして表情を変えました。
「何?この点数は」
個表をテーブル上に置き、点数が記入された部分を指で叩いて指摘する母。何も答えられずにいると、
「何でこんな点数しか取れないの?順位も真ん中だし」
どうして順位が真ん中であることがいけないのだろうと思って、何も言えないままでいると、
「高校は、成績がよくないと行けないところなの。わかってる?」
今となっては
「よくもそんなでたらめを」
と言えるのですが、当時の自分は何もわかっていないこともあって、反論できる要素がありません。
次のテストのときには自分なりに勉強しました。勉強のあいだの息抜きに読んでいたマンガは、親に見つかって取り上げられました。休憩もとらずに勉強漬けになることを親は望んでいるんだと思って、さらに勉強しました。
期末テストは科目数も多かったので、科目ごとの点数自体はアップしなかったのですが、順位は大幅アップ。それでもやっと上位に食い込めたぐらい。
「○○高校に行くには、学年1位の成績でないと無理」
と、気づけばトップクラスの成績を目標として設定され、今回これだけがんばってもやっと上位に食い込めるぐらいの成績でしかないのかという絶望と、それならば高校というところはどれだけ果てしなく高い目標なのだろうと、これまた絶望とで、果たして自分はこの先やっていけるのだろうかと、1学期にして早くも不安になりました(後述の余談1)。
学校では明るく振る舞い、家では親の理想にかなうように勉強する。でも理想には応じきれていない、ダメな自分。何だか疲れてきました。
すぐに夏休みに入り、まずは宿題の量の多さに圧倒され、夏休みが終わっても残っている状態。決められたこともできない自分の評価は、どんどん下がっていくのではないかと想定されました。評価が下がったなら、たとえテストなどの点数がよくても総合的な評価は下がる。本来通知表で5をもらえる成績だったとしても、宿題ができていなかったことで4に下がる。宿題ができていなかったのは複数教科だったので、何教科も評価が下がる。それでもし高校進学に影響が出たら。
増して自分は、すでにクラス内でトラブルを起こしていて、担任に迷惑をかけています。
「あんたはすでに先生に迷惑をかけているんだから、そのマイナス分を取り返すだけの勉強は必要なんだから」
高校進学の際にはこういった生活態度もマイナス評価になると、母からは口酸っぱく言われていました(後述の余談2)。
「ねえねえ、内申いくつだった?」
通知表そのものを見せ合うことはしなかったけど、1学期終業式の日、クラスの中ではこのような会話がやりとりされていました。そもそも内申点というのが何かよくわかっていなくて、どうも会話を聞いていると、9教科の評定の合計値であることがわかってきました。たまたま近い席にいた子は、30ちょっと。自分もせめてそのぐらいはあるだろうなと思って、あとでこっそり合計してみたら、一歩届かない、29。後でよく考えたら、オール3だったとして27なのですから、ごくごく真ん中ちょっと上ぐらいという数字。けれど周囲の子がそろいもそろって30をこえていることから、30に届かなかった自分が劣っているように感じられました。
もともと低い評価がさらに下がるだろうと考えられるのと同時に、トップには程遠い成績で、もし高校に行けないとわかったら、親は絶望するだろうことが想像されました。自分がもっとがんばれば高校に行けるはずです。しかし、これ以上がんばることはもうできません。
夏休みがあけて2学期。数日行っただけで、ついに学校を休むようになりました。
余談1:
実は文中に出てくる○○高校というのは、トップクラスでないと進学できない難関校ではなく、ごくごく真ん中の成績でも進学できるぐらいの高校でした。という事実は中学3年のときにわかる事実で、それまではずっとトップクラスの高校だと思い込まされていました。本文にもあるように、1年1学期の内申点は29。その当時の成績を維持できたなら、余裕で進学できる高校でした。
余談2:
この生活態度についても、果たして本当にマイナス評価となったのかどうかは、疑問です。実際にマイナス評価となるのかもしれませんが、担任に本当に言われていたのか、学校内でもそういった評価をしているのかは確認していません。親からは常にこういった否定的な圧力をかけられていたと捉えていただけたらと思います。
PR
プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
14
Webサイト:
性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
カテゴリー
最新記事
P R
忍者カウンター