フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。
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■ 実は「まったく」学校に通わなかったわけではない ■
今では中学にはほとんど行かなかったと答えている自分ですが、学校に行くことにこだわっていたころは、少しでも通っていたんだとアピールの意味もあって、中学1年の1学期は通っていたと言い張っていました。
事実ではあるのですが、当時の自分はすでに気持ちの面でだいぶつらかったのかもしれないな、と振り返ることがあります。
これ以外にも私服で登校したり、テストを受けに行っていたのは前述のとおりですが、他にも、修学旅行には参加しました。
修学旅行に参加するためには、前日の直前指導に参加しないと、旅行に行けませんでした(荷物を開封させられ、華美な服装をしないかまでチェックされました!)。その日用があって1日学校にいなかった担任に代わり、進路指導の担当教員が教室内を仕切っていたこともあってか、無理やり教室に入れられ、周囲の好奇のまなざしに晒されたことは、つらかった思い出として残っていますが。
その帰り道。かつて同じクラスだった数名の生徒から声をかけられました。
「学校来てないって聞いてたけど、なんだ、元気そうじゃん」
いや、特に病気で学校に来てなかったわけではなく、でも実際に「学校に来ていないこと以外は」何もおかしくないわけで――。自分でもよくわかりませんでした。
「でさ、来ないあいだ、何してたの?」
好奇心からか、数名の生徒たちは自分に次々と質問をしてきます。平日の昼間は学校に来ることが当たり前であった彼らからしてみたら、当然の質問かもしれません。
「そうだな――」
しばらく考えて自分が言ったこと。今でもはっきりと覚えています。
「人生について考えていた」
一瞬の沈黙のあと、大爆笑が起こりました。
「人生って! 何それ!」
人生について考えていた、というのは、実はちょっとかっこつけて言った部分はあるのですが、ああ、やっぱりこういう反応をされるんだなと思いました。
そこまで深く人生について考えていたかどうかは別として、実際に学校に行き続けていたならば考えなかっただろうことを考えていたことは、事実です。学校に行かないでいたからこそ見えた、学校という場のおかしさ。「いじめのような身の危険を感じても、学校に行かなければいけないのか?」と考えられたことは、自分にとってはひとつの大きなきっかけでした。
反対に、学校に行かないことで思うように勉強が進んでいないこと。授業という形で一方的にではあるけれど、学校という場ではいやでも5~6時間の勉強ができる。これは学校だからこそのよさなのではないかと考えたりもしました。
他にも、自分が学校に行かなくなったことで起こった、親戚との関係。いちばんわかってほしい存在の親にも理解してもらえないつらさ。自分はどうすれば最善の道を通ってこれたんだろう、と考えたらキリがなくて、何の答えも出せないままでいること。
学校に行くか行かないか。たったそれだけで、本当に様々なことがやってきて、そのつど悩み、もどかしくなり、考えていたように思います。だけに、ずっと学校が生活の中心だった彼らの対応は、納得できるものでもありました。「学校という枠から外れてみて」考えることが、恐らくないんだろうなと。日常の中に溶け込み、染み付いている、学校という枠。自分もその枠の中にいたのですから、否定も何もするつもりはありません。
ですが、学校という枠から外れるか、そうでないかで、いい意味か悪い意味かは別として、大きな差を感じずにはいられませんでした。
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プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
14
Webサイト:
性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
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