フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。
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■ 逆に信頼できなかった人 ■
進路指導担当をしていた教師については、信頼できませんでした。前述の、制服を着てくるように言うなど次々と課題を出してきた教師です。テストを受けに学校に行った際に、卒業後の進路について、こちらの希望を聞くかどうかで、専門学校の資料を広げてきました。
自分としては専門学校ではなく、普通高校に行きたいのです。将来就きたい職業のためには商業や福祉、情報などの専門学校ではなく、高校じゃないと意味がないのです(と、当時は思っていました)。多くの専門学校の資料には、進学よりも就職に力を入れている感じがして、これじゃ自分の将来の目標をかなえられないと思いました。
自分としての希望を伝えきれていなかったので、改めて自分の希望を伝えてみました。
「今のお前の成績じゃ普通高校なんて無理だ」
副担任はそう言って専門学校以外を勧めようとしませんでした。通知表上の成績がよくなかったことを言うにしても、担任と副担任ではずいぶんと言い方がちがいます。
仕方なく仮決めということにして適当にひとつA校を選びました。専門学校ですが自宅から比較的近くて通うのに不便しなさそうだったから、というのと、学校に行かなかった人をこれまでに何人も受け入れている親切な学校、理由でした。
今思うと、「学校に行かなかった人を何人も受け入れている『親切な』」という時点で、ああ、学校に行かない人を問題児扱いしているわけね、と言えるのですが、当時は学校に行かないことが何よりの負い目だったので、特に気になりませんでした。
それからすぐA校の見学に行き、見学者向けにいいことだけを言っているんだろうなとどこかで思いながらも、悪い印象はなかったので、受験を考えてみてもいいかなと思い始めていたころでした。B所の定例会で偶然進路の話になり、数人の参加者とスタッフとで話していました。
「え?A校?やめたほうがいいよ」
と、2歳上の参加者が、自分が仮決めしたA校について言いました。
「どうして?」
「友達が2人そこに行って、2人とも1学期でやめた。ものすごく校則が厳しかったって。集会などでたった一人でも礼の仕方が中途半端だと何度でもやり直しさせられたり、髪を染めてもいないのに光の加減で茶色く見えただけで教室に入れないとか。ひたすら校歌を大声で歌わされたり、行進、団体行動の練習だって。もちろん乱れていたら、やりなおし。そしてそのあと、生徒同士で犯人探しが始まって、本当にその子ができていなかったかわからないのに、できていなかったと疑われた子2、3人をターゲットにしていじめが始まったって」
思い当たることがありました。そういえば少し前に、母がしきりに進路のことを聞いてきたことがありました。進学したいとは言ったけれど、どんなところに進学したいとまでは、本当に進学できるのか懐疑的だったこともあって言わないでいました。
母は時々自分の前で学校の誰かとわかる人と電話で懇談をしていたので、そのときに自分にはわかりにくいように進路について話したのかもしれません。しかし実際の体験談を知ってしまった以上、A校は自分にとっては学校ではなく、ただの強制訓練所のようにしか思えなくなりました。
パンフレットにはなくて、なおかつ進路指導担当の副担任も知らない真実を知ってしまった以上、その専門学校に進学することだけはやめようと思いました。
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プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
14
Webサイト:
性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
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