フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。
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日本は、子どもの権利条約批准国です。
子どもの権利条約は、正式名を「児童の権利に関する条約」と言います。
子どもの権利条約は、「児童の権利に関する宣言(1959年)」の精神を踏まえて、1989年に採択されました。子どもの基本的人権が国際的に保障されていることを定めたもので、日本は1994(平成6)年に批准しました。
と、太字部分は、某スタッフから借りた保育士試験のテキストより。
批准(意味)
そう、日本も子どもの権利条約批准国、なんですよね。
けれど、本当にそう? と思えるような場面に、何度か出くわしたことがあります。
先の投稿であげたものもそうですし、私自身、過去には子どもを恫喝して従わせようとする場所で働いていたことがあります。生意気だ! うるさい、黙れ! と反論させない大人の姿に、
「この子にだって理由があるのだろうに、一切聞こうとしないのは、どうなんだろう」
と疑問に感じていました。その姿に疑問を感じていたので、一方的に怒鳴るのはやめようと決めて子どもに接していたら、
「もっと怒鳴らなきゃ。子どもになめられるわよ」
なんて言われて、え~? とも思ったものです。
そのころの私は、子どもの権利条約という言葉さえも知りませんでしたが、時期としては2000年代前半のことだから、日本が批准したよりもあと、ということになります。
子どもの権利条約の最大の特徴は、何といっても「子どもを権利を使うことのできる主体」と保障した点にあると言えると思います。
以下、子どもの権利条約にて「子どもの最善の利益」「意見表明権」について定義された条文です。
第3条
第1項
児童に関するすべての措置をとるに当たっては、公的もしくは私的な社会福祉施設、裁判所、行政当局又は立法機関のいずれによって行われるものであっても、児童の最善の利益が主として考慮されるものとする(児童の最善の利益)。
また、第12条には、
第1項
締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する(意見表明権)。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢および成熟度に従って相応に考慮されるものとする。
とあって、子どもにとって最善の利益は何であるかと子どもを取り巻く周囲が考慮すること、子どもも自分の意見を表明することができることを明記しているわけです。
ただ、日本が子どもの権利条約に批准している国であると知っている人はどのぐらいいるのかというと、実は知らない人の割合が結構多いんじゃないかと感じています。
また、子どもにもこんな権利があるんだというと、
「そんな条約があるから、子どもはつけあがるんだ」
と反論される方も、いるかもしれません。
これは、「誤った権利のとらえ方」だと思うのです。
「僕らには子どもの権利条約があるんだぞ! 意見を表明していいんだぞ!」
と、子どもが使うのも、私は「誤った権利の行使の仕方だと思います。
子どもの権利条約は、頭や感覚では何となくわかっていることを、文章として形にしたものだととらえていて、子ども以外にも様々な権利があります。権利があるのは子どもだけではなく、自分がよりよく生きるために、また相手もよりよくあるために、権利が存在するのだと踏まえられたら「子どもはつけあがるんだ」という発言も、「意見を表明していいんだぞ」と言うのも、誤った認識だと思って。
子どもを含む様々な権利があると知ることは、相手を思いやることも、自分のことを大切にするのにも、大切なことだと感じています。
だからこそ、子どものうちから、子どもの権利条約を知ること、学ぶことをしたほうがいいなと思うのですが・・・。今を生きる子どもたちの中で、子どもの権利条約について知っている人って、どのぐらいいるのかな・・・
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プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
14
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性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
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