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フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。 Posting of comments like the following will be declined: ・Comments other than Japanese. ・Comments that seems to be in Japanese through translation website.
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■ 高校在学中の生活 ■

 通信高校在学中は、月に数日学校に行き、家では課題をこなし、空いた時間はとりあえず趣味に費やしていました。課題はそう多くなかったのですが、ある程度計画を立ててやっていかないと、学校に行かなくなる前のように終わりきらなくて困ることになると思い、1日あたりどれだけやるかと綿密に計画を立てて、用事が入ったりして予定通り行かなかったらまたすぐに計画を練り直して、そのぐらいきっちりと取り組んでいました。
 ですが、課題さえやってしまえばあとは暇であったことも事実で、それでも趣味に思いきり時間を費やすことはできませんでした。何しろ、中学のときからそのままずっと、部屋のドアを開けっ放しにしておかなければいけないというルールは継続されていて、監視の目が気になって趣味に没頭することができません。まだ何か物語を書くなら、「作文の課題が出ている」とごまかせましたが、好きな絵を描くとなると、いざというときに隠せるように、常に気を張っているような状態でした。

 日中は絵の下書きをして、母が買い物などで出かけて不在のあいだに、ペンでなぞる、などの片付けに手のかかる作業をしていました。ちょうど高校の近くに大手の小売店があったので、毎月の小遣いと相談しながら、イラストを描くのに必要なペンやインクを買って帰ってきては使って、ちょっとした漫画家気分を味わっていました。
 高校在学中に、父の仕事の都合で祖父母と別居することになり、引越しをするときには、自分の分の片付けが比較的スムーズに進み、弟の分も弟にたずねながら手伝えたぐらいでした。弟からは、
「どうせ時間余ってんだろ? だったら手伝って」
 と言われて、余ってて悪かったなと思う反面、弟は部活で朝早くから夜も遅くまで不在、テスト前などで部活が休みでも、個人練習だと言っては結局普段の部活のある日と同じぐらいに出ていき、帰ってきてとしていたので、1日家にいると珍しがられるぐらいでした。
 時間が比較的ある自分と、時間のないなかで何とかやっている弟と、足して2で割ったらちょうどいいのになと思いながら、手伝っていた覚えがあります。
 空いた時間が多いのでアルバイトを併用する人も多いみたいですが、自分の場合はしませんでした。というより、させてもらえませんでした。この年齢になると友人からコンサートや一緒に遊ぶなど誘われることがあり、親から毎月定額を小遣いとしてもらってはいましたが、それ以上に自分で稼ぎたいと考えたのです。
「子どものうちは勉強に集中しろ」
との言いつけで、アルバイトはしばらくさせてもらえませんでした。コンサートにも、実は未だに行ったことがありません。

 勉強以外の理由としては、飲食店でアルバイトしたいと言うと、

「お前みたいな要領の悪いやつが、注文とったり料理つくったりできる訳がないだろ」

 それならばスーパーやホームセンターなどのレジは、と言うと、

「対応に手間取って迷惑かける姿しか見えないな」

 と返され、「アルバイトをしたい」という気もちを、まず否定されることから始まり(それも自分を)、つまりはどんな業種であれアルバイトをさせたくなかったのだろうと今なら思いますが、「こんなに否定される自分は、アルバイトさえもできないのか」

と落ち込んだのも、事実です。


 アルバイトをしなかった分勉強できる時間は圧倒的にたくさんあったはずなのですが、自分が思っていたようには勉強が進みません。特にがんばらなければいけない科目もわかっていたのに、そちらについては基礎的な部分がほとんどで、もっとレベルの高い部分については手を出せない状態で、早くもあせりが出てきました。

 あせると同時に父からはプレッシャーをかけられます。

「○○さんのところは夜も相当遅い時間まで睡眠時間を削ってやっている。それに比べてお前は夜はテレビを見ては笑い、日付が変わる前にはさっさと寝て、朝も起きる時間は遅い。それで大学に行けるとでも思っているのか?」

 これが3年生となると、さらにプレッシャーがかかってきました。

「お前はどこの大学に行くつもりだ?まさか有名大学以外を考えてるわけじゃないよな?」

といとも簡単に名前の通った大学名を並べ、一方で

「専門学校?どうせ落ちこぼれが行くところだろう。短大?そんなの就職に不利だ」

と、自分の価値判断だけで語るのです。

 このとき、母は自分のことをある程度理解したようなことを言ってくれました。

「今ヒロが学校に所属しているというだけでお母さんは安心なんだから、とりあえず卒業だけしてくれたらいいから。その先は専門学校でも大学でも、行きたいところに進学してくれればいいから」


 勉強を強要しない点については助かりましたが、卒業にこだわっていたり、その先には進学することしか考えていないのかとも受け取れる発言でした。

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この投稿は、テスト投稿も兼ねています。

このたび、ラヴニールブログ「未来堂」、移転をいたしました。
これまでのブログ同様、ご愛顧いただきますよう、よろしくお願いいたします。

こちらからは旧ブログへのURLを貼っておきます。
(しばらくしたらリンク切れになっている可能性がありますので、ご注意ください)

http://lavenirblog.blog.fc2.com/
活動時間短縮であったり、1日お休みをいただいたり、このところ活動時間の変更が多くなっております。
その時間に何をしているかといいますと、今度フリースクールの活動でこんなところに来てみたいなとか、こんなことをしてみたいなと思うところを、実際に見て回ったり、活動に役立ちそうな講座や催しがあればそちらへ駆けつけてみたりしております。
 
そのうちのいくつかで、こんな声を耳にします。

「(フリースクールと聞いて)えっ、それは何ですか?」
「どんなことをされているんですか?」
「どんな年代の方がいらしてるんですか?」

こんな声は、当然フリースクール関係者ではなく、そのほかの分野にいる方から聞かれます。
つまりは、まだまだ私たちも、アピールが足りないということだなと、痛感しております。
さらに言うと、自分に興味のあることや気になったことは調べたりするけれど、興味がないとなかなかしませんよね(汗)。私も、世界の歴史の話になると、あれっ、急に眠気が・・・。


こんな声は、実は他分野にいる方たちだけではありません。
「実はいちばんに情報を届けたい方」からも、聞かれるのです。
 
「不登校の親の会」というのがあり、そこでは、現在お子さんが学校に行っていなかったり、かつて行かなかったり、あるいは自身が行っていなかったという人が参加しています。・・・そういう場が多いと思うのですが、その会でほぼ必ずといっていいほどあるのが、現在悩まれている方のご相談。
 
学校に行かなくなって先が不安。
このままだったら取り返しのつかないことになる。

などなど・・・。
 


そこでいつも思ってしまうのです。

ラヴニールも含めて、各フリースクール等の多くはホームページを公開していて、その活動内容などを公開しています。大阪市内だけでも東西南北あちこちにあり、活動内容も様々です。
そしてそこに通っている子どもたちは、決して将来を悲観することなんてなく、自分でこうなりたいな、という道に進んでいます。
 
・・・という事実を知っているだけに、ああ、もったいない! って思ってしまうのです。
本当にこの情報を必要としている人に届けるには、どうしたらいいのでしょうか?

私たちが発信している情報。
その情報を、受け取る側の人。

このあいだには、一体何があるのだろう?
体験談2018.4.25


■ 誰が話すもんか ■

 学籍上は高校生になってまもなくぐらいのころ。弟が特に仲良くしていた同級生に、学校に行き渋る子がいたようです。母は子ども会のつながりがあって、その子のお母さん経由でその子の様子を聞いていたようです。
 あるとき、リビングにいた自分に母が声をかけてきました。
「あのさ、ヒロ。○○(弟)の友達の、Aさんっているじゃない?」
 自分としても弟から仲良くしている何人かの名前を聞いていたことはあって、そのなかの一人でした。名前だけは知ってると答えたかと思います。
「Aさんのところね、学校に行きにくいみたいでさ、週に何日かは休むみたい。行くときも、すごく暗い表情をして何とか我慢しながら行っている感じなんだって」
 母がなぜ弟の友達のことを話し始めたのか最初はわかりませんでしたが、学校に行きにくいみたいと言われたところで自分との共通点がある、と思いました。
「でさ――。お願いなんだけどさ。Aさんに、ヒロの気持ちを話してもらえないかなぁ」
 母が困ったような笑顔で自分に頼んできました。
「えっ、えっと――」
 自分としては、曖昧な返事だけをしておきました。はっきり断ったとか、いやいや引き受けたということはなかったです。返事は曖昧でも、実際は「そんなのお断り」という気持ちで、母に対して苛立ちだけが募ってきました。
 今でこそこうやって自分の体験についてはどれだけでもお話しできるのですが、ではなぜ、母に「話してほしい」と言われて、苛立ちだけが出てきたのか。それは、自分の意思ではなかったからです。自分が話したいと思うのならともかく、なぜ、母とはいえ他人に促されて話さなきゃならないんだよ、と。このころは自分の体験を曝け出すことが何より恥ずかしく、また、学校に行かない経験はこのときの自分にとっては自分史の中からいち早く抹消したい部分でもありました。それも知らずに話せと言われて、「誰が話すものか!」と思ったのです。
 これは今だからこそ思うのですが、そのときは、まだ学校に行かなかった中学時代からそんなに経たないころで、自分の中で整理がついていなかったのかもしれません。言葉にすることである程度整理ができると書きましたが、まだその段階になかったのかもしれません。
体験談2018.4.18


■ 実は「まったく」学校に通わなかったわけではない ■

 今では中学にはほとんど行かなかったと答えている自分ですが、学校に行くことにこだわっていたころは、少しでも通っていたんだとアピールの意味もあって、中学1年の1学期は通っていたと言い張っていました。
 事実ではあるのですが、当時の自分はすでに気持ちの面でだいぶつらかったのかもしれないな、と振り返ることがあります。
 これ以外にも私服で登校したり、テストを受けに行っていたのは前述のとおりですが、他にも、修学旅行には参加しました。
 修学旅行に参加するためには、前日の直前指導に参加しないと、旅行に行けませんでした(荷物を開封させられ、華美な服装をしないかまでチェックされました!)。その日用があって1日学校にいなかった担任に代わり、進路指導の担当教員が教室内を仕切っていたこともあってか、無理やり教室に入れられ、周囲の好奇のまなざしに晒されたことは、つらかった思い出として残っていますが。
 その帰り道。かつて同じクラスだった数名の生徒から声をかけられました。
「学校来てないって聞いてたけど、なんだ、元気そうじゃん」
 いや、特に病気で学校に来てなかったわけではなく、でも実際に「学校に来ていないこと以外は」何もおかしくないわけで――。自分でもよくわかりませんでした。
「でさ、来ないあいだ、何してたの?」
 好奇心からか、数名の生徒たちは自分に次々と質問をしてきます。平日の昼間は学校に来ることが当たり前であった彼らからしてみたら、当然の質問かもしれません。
「そうだな――」
 しばらく考えて自分が言ったこと。今でもはっきりと覚えています。
「人生について考えていた」
 一瞬の沈黙のあと、大爆笑が起こりました。
「人生って! 何それ!」
 人生について考えていた、というのは、実はちょっとかっこつけて言った部分はあるのですが、ああ、やっぱりこういう反応をされるんだなと思いました。
 そこまで深く人生について考えていたかどうかは別として、実際に学校に行き続けていたならば考えなかっただろうことを考えていたことは、事実です。学校に行かないでいたからこそ見えた、学校という場のおかしさ。「いじめのような身の危険を感じても、学校に行かなければいけないのか?」と考えられたことは、自分にとってはひとつの大きなきっかけでした。
 反対に、学校に行かないことで思うように勉強が進んでいないこと。授業という形で一方的にではあるけれど、学校という場ではいやでも5~6時間の勉強ができる。これは学校だからこそのよさなのではないかと考えたりもしました。
 他にも、自分が学校に行かなくなったことで起こった、親戚との関係。いちばんわかってほしい存在の親にも理解してもらえないつらさ。自分はどうすれば最善の道を通ってこれたんだろう、と考えたらキリがなくて、何の答えも出せないままでいること。
 学校に行くか行かないか。たったそれだけで、本当に様々なことがやってきて、そのつど悩み、もどかしくなり、考えていたように思います。だけに、ずっと学校が生活の中心だった彼らの対応は、納得できるものでもありました。「学校という枠から外れてみて」考えることが、恐らくないんだろうなと。日常の中に溶け込み、染み付いている、学校という枠。自分もその枠の中にいたのですから、否定も何もするつもりはありません。
 ですが、学校という枠から外れるか、そうでないかで、いい意味か悪い意味かは別として、大きな差を感じずにはいられませんでした。
プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
15
性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
 
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
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