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フリースクール「ラヴニール」の日常と、その他イベントのお知らせ・ご報告。他にはフリースクールとは? 学校に行かないあいだに何があった? などの連載をしています。 Posting of comments like the following will be declined: ・Comments other than Japanese. ・Comments that seems to be in Japanese through translation website.
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7月14日(土)は、土曜説明会でした。ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。
 
説明会は、毎月第2、第4土曜日に開催する予定ですが、都合により、月に1回に変更となる場合があります(2回のうち2回ともお休みになることだけは、避けようと思います)
 
8月は、第2土曜日が11日、祝日となるため、土曜説明会はお休みいたします。
次回土曜説明会は、25日(土)、午前10時から開始いたします。
 


★ よくいただく質問 ★ 

Q.就学前の小さな子どもがおり、留守番を頼める人がいないのですが。

見学させたいお子様のごきょうだいに限り、就学前の小さなお子様をつれてのご参加も可能です。おもちゃをご持参いただくか、またはラヴニール内にも小さなお子さん向けのおもちゃが少しあります。
 
Q.説明会当日は、子どもも連れて行ったほうがいいですか?
 
ラヴニールといたしましては、できたらお子さんも一緒に見学いただきたいです。実際にフリースクールに通う当事者はお子さんですし、そのお子さんがどんな場所か、自分の目で確かめ、感じてほしいというところが本音です。
 
ですが、まずは保護者として「情報を仕入れておきたい」という場合もあるかと思いますし、お子さんが今は行くと言っているけれど、当日どうなるかわからないという場合も、あるかと思います。その場合は、保護者の方のみでも構いません。
この逆で、当初は保護者のみの予定だったけれど、やはりお子さんも見学したいと言う場合には、どうぞ一緒にご見学ください。保護者の方についても、最初は1名だけの予定が2名になる、という場合も、構いません。

当日になっての参加人数の変更についてはご連絡をいただかなくても構いませんが、資料をそろえるなど諸々の準備の都合上、参加ご希望のご連絡は、事前にお願いいたします。



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■ その後 ■


 親との関係については、どれだけの人に相談したかわかりません。

 過去にさかのぼればB所のスタッフだった人たち、パートの合間にたまたま行った不登校関係のイベントで知り合った方たち――。特に後者については、母も直接その人たちから話を聞いてほしいとどれだけ思ったかわかりません。しかし、母にとっては自分が学校に行くようになったことで「もう不登校は終わった過去のこと」。ニュースなどで不登校の話題が報じられると「学校に行けなくなるのって、何らか精神的に弱い、おかしい子よね」と言い出すぐらいだったので、自分とはもう無関係だから、と考えていたように思います。なので、参加してみたら? と声をかけることもありませんでした。

 

 何かあっても相談できず、でも相談しなければいけないとなって相談するのはいつも期限ギリギリ。何でもっと早く相談しなかったと言われて、「だって、いつも傷つくから」と返したって、「誰がいつ傷つけたなんて言うの」と返ってくるのがわかっていたので、黙っているしかありませんでした。

「いつも相談するのはギリギリ!」

と、毎度言われていました。

 相談するだけで気力を相当使い、その気力消費のほとんどが無駄に終わることが何回もあれば、相談なんてしたくなくなります。それでもちゃんと言わなきゃと思ってやっと口を開けた、ここにどれだけの勇気を割いているか――。


 大学は何とか卒業し、その後は紆余曲折ありましたが、今は親元を離れています。親元を離れる宣言をしたときには、やはり否定・問い詰めの嵐でした。しかし、そのときには前例がありました。自分の弟が、家での束縛される生活に対して反旗を翻し、突然家を出ていったのです。専門学校に進学して国家資格を取り、その資格に関する仕事をしていましたが、帰りが遅くなることを親にとがめられ、しかし新人の自分(弟)が先に帰るわけにはいかない。そのしがらみにはさまれ、どれだけ理由を言ってもひたすら早く帰ってこいとしか言わず、ひどければ着信履歴すべてが親、それも残った履歴はすべて短時間のあいだ。メールで「早く帰りなさい」の連続受信。弟が、「こっちだって仕事の関係なのに、どうしたらいいんだろう」と相談してきたことを覚えています。そして親に対して、文字どおり「こんな家なんて出ていく!」と宣言し、社員寮に引っ越していきました(後で聞いたら、自分たちには突然に見えても、影ではこっそり手続きを進めていたそうです)。

 

 そんな弟のことがうらまやしくもありましたが、弟が前例をつくってくれたおかげで、「自分もその気になればこの家を出られるぞ」と思いました。弟のように突然飛び出すということまではしなくても、誰かに迷惑はかけるけれど、誰かを頼って家を出る口実をつくれば、この家から解放される、という期待が見えてきました。

 大学を卒業してから親元を離れるまで、実際には数年かかっていますが、ひとり暮らしができるとわかったときには、本当にうれしかったです。不安も多少は感じましたが、それよりもやっと、この家から、この監獄から解放されるぞ、と。

 

 ひとり暮らしをすると宣言したときも、親はやはり否定から入ってきました。しかし、出会った周りの人のおかげで、手はずをある程度整えた上での宣言だったので、親も許可することしかできませんでした。物件探しや仕事探しなどひとり暮らし後の生活のこと、こちらでしている仕事をやめる手続きなど――。そのとき、主導権は完全に自分にあり、親は黙って物件契約の書類に判を押すことぐらいしかできませんでした。

 あまり勝ち・負けで判断したくはありませんが、このときばかりは、やっと親より上に行くことができた! と、うれしくなりました。


本日は、昨日より大雨・洪水の各警報が出ていること、比較的近くの河川が増水していること、多くの交通機関が運転を見合わせたり本数を減らしての運転をしていることから、ラヴニールの活動はお休みといたします。

テレビのニュースでは、激しい雨の予報に警戒するようアナウンスされています。しばらくは最新の情報を注視していきたいと思います。





■ いったいどっち? ■


 20歳をこえ、法律的にはひとりの大人、成人であっても、物事の判断基準は自分ではなく、すべて「親」。「親がいいと言った場所で」アルバイトをし、「親が勧めるから」父が勤める会社の系列で働き、自分なりにそれなりに片づけても、仕上げるのは親。「親の思うとおり」の自分を要求され、気がつけば、自分で判断できることが少なくなっていました。一緒に買い物に出て服を買ってあげると言われたときも、自分が思うものと母が選んだものとが同じ値段であれば、母が選ぶものに決めていたぐらいです。その結果、試着もせずに買って着てみて似合わない、ダサいとなっても、それを着こなせない自分が悪いと、自分を責めていました。


 ある日、自分は体調を崩しました。その日は出かける予定があったのですが、少し無理をすれば出かけられるぐらいではありました。しかしその先で体調をさらに悪化させるかもしれないので、出かけるべきかどうしようか、出かけなくても他の日に振りかえることはできるし、でも出かけておいたほうが再度日程調整をする必要がないし、と考えていました。

「どうしたらいいと思う?」

 母に相談しました。すると、返ってきたのは、

「どうしたらいいって、そんなのも自分で決められないの? いい加減にしなさいよ、あんた今いくつ? もうそのぐらい自分で決められる年でしょ?」

 今まで散々自分のことを「こっちがいいから」と決めておいて、いざ困って相談すると、この返事。

 こう書くと、もしかして自分の親は、いわゆる「毒親」だったのかもしれません。大学を卒業後、アルバイトのみでいわゆる正社員ではなかった自分に、親は

「それだけ時間があるなら、少しは家のことをしたらどうなの?」

「車の免許ぐらい、取ったら?」

「その年にもなって銀行にも行けないんじゃ、将来どうするの」

といった言葉を、容赦なく浴びせてきました。それでいていざ自分でやろうとすると、

「それはちがうの、こうするの!」

と、野菜を乱切りしようとしていたところを薄切りにするよう言われたり、

「車の免許取ったって、あんたじゃ事故を起こしかねないから、どうせ乗らないでしょ?」

などの否定的な言葉を言われたり、

「銀行、ついでに行くけどどうする?」

と尋ねられて、「自分でやってみる」とでも言おうものなら、

「どうせできないくせに」

と返され。


 いや、やる機会がないなら、いつまでもできないままなのは当然じゃない、と、何度思ったか、数えきれません。そのうち、自分が思うようにやらせてもらえないストレスのほうが上回り、家のことはしたい気持ちがありながらも、結局自分が思うようにはさせてもらえないんじゃ意味がないと思うと、結局しないままでした。







■ 自分のことは親が決める ■


 自分は、部屋の片付けや掃除が苦手です。きれい好きの方からしたら納得ができないかもしれませんが、物が少なくすっきりしているよりも、何となく雑然と散らかっているのが落ち着くんです。どうにも我慢できない!となったときに、1日、2日かけて片付けることが、年に何度かぐらい。日ごろからちゃんと元の場所に戻すなど簡単な片づけを繰り返していればそう散らかることはないはずなのに、きれいな状態がいつまでもつか、と賭け事の対象になってもおかしくないぐらい、足の踏み場がなくなるぐらいにまで、すぐ散らかってしまいます。


 ある日外出先から帰ってくると、何だか部屋がすっきりしていました。その前日、自分なりに片付けたので、すっきりしていてもおかしくはないのですが、自分がやったよりもさらにすっきりしている気がしました。

 犯人はすぐにわかりました。

 前日にやった片づけも、母から何度も何度も言われた挙句にやっと遂行したものでした。それで何とか片づけはしたので、言うことは守った気持ちになっていました。それでも手を入れてくるとしたら、散々片づけろと言っていた母以外に思い当たりませんでした。日中に在宅だったかどうかも、決定づける要素のひとつで、このとき弟は専門学校に通っており、土日や休日でない限りは不在がちでした。父は日中は仕事に出ています。

 まず、自分の部屋に勝手に立ち入られたことに言葉にできないショックを受けました。自分のいないあいだにあちこち探りまわられたのではないかと不安が襲ってきました(自分も後に同じようなことを母に対してはしているので、文句は言えないのですが)。あわてて机の引き出しを開けてみましたが、引き出しの中は大丈夫。ですが、机の上のものは動かした形跡がありました。

 床に、中学生のころに着ていたような服がゴミ袋に入って2袋分。まだ最近まで着ていたような服も含まれています。クローゼットの中を覗かれたことになります。

 クローゼットなどは、普通隠しておきたいものなどを入れていたりもします(一応言っておくと、自分の場合隠しておきたいものは特になかったので、その意味では勝手に開けられても「雑然としているよ」ぐらいだったのですが)。そのような秘密性の強い場所にも勝手に立ち入られたことで、さらにショックでした。


 リビングに行くと、母がいました。

「部屋――」

と口を開くと、

「ああ、片づけておいたから。きれいになったでしょ?あんたのためを思ってやっておいたから」

との言葉が返ってきて、さらに悲しくなりました。

 まだ「してあげたんだから、せめてお礼ぐらいは言ってほしい」と言わなかった分だけマシですが、「あんたのためを思って」が自分を傷つける要素になっているとは、母は気づいていなかったでしょう。当の自分は、自分なりには片づけたのに、自分としては親の言いつけを守ったのに、(それなりとはいえ)片づけたという事実や努力を否定され、言いつけを守れなかったことに対する自己否定を突きつけられたような気持ちになり、自分のいいようにではなく、親のいいようにされたことに、むなしさを感じました。

 親の思うとおりでないと、自分は生きていられないんだと、強く感じた瞬間です。親から逃れないと自分自身でいられなくなると思うのと同時に、親の言いつけを守れなかった自分を責めました。


 この時点で大学4年生、20歳を越えています。それでも「親の言うことを聞かなければいけない」と思っていたのです。20歳を越えてもですよ?法律上は成人、ひとりの大人ですよ?この部分より前に書いたように、少しは反抗することも覚えてはいたけれど、それでもまだ「親の言うこと」のほうが絶大だったのです。

 あらゆることを、親が決めていました。大学の間は、友人たちと夕飯を食べて帰ってきたこともありません。大学までが遠かったので、というのもありますが、

「今日は友達と食べてくるから」

と言おうものなら、

「何を言ってるの。せっかく夕飯の献立考えたんだから、帰ってきなさい」

と返ってきて、それを律儀に守っていたのです。友人同士での旅行や、友達の家に泊めてもらうことも、したことがありません。大学卒業時の卒業旅行にも、自分で費用をまかなうことができず、また、「子どもだけで旅行なんて、何かあったらどうするの」と親からの反対にもあい、行けませんでした(繰り返しになりますが、子どもと言っても、20歳越えていますが――)。


 さすがに友人たちの前で「親が言うから帰る」とは言えず、言い訳を適当にごまかしていましたが、うちはうち、よそはよそと割り切ろうとしても、次第に自分の家はどこかおかしいのではないかと感じるようになりました。



プロフィール
HN:
フリースクール「ラヴニール」
年齢:
14
性別:
非公開
誕生日:
2010/04/01
自己紹介:
2010年4月より大阪市にて活動をしているフリースクールです。日常の様子、思うことなどを更新しています。過去には、学校に行かなかった体験談、フリースクールって何なん? も、連載していました(カテゴリ分けしてあります)。
 
ブログ投稿者:
代表と、スタッフ1名で担当しています。
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